陶磁器は私たちの日常の暮らしに欠かせない大切なアイテムです。
食事やお茶を楽しむ「器」はもちろん、花を生ける「花瓶」、香りを楽しむ「香炉」、バスルームの「タイル」、トイレの「衛生陶器」また、ビルの「外壁タイル」などあらゆる場面で活躍しています。これらの陶磁器の多くは、日本各地の陶産地でその産地特有の「やきもの」として生産され皆さんの元に届いています。
陶磁器は別に「やきもの」や「せともの」と呼ばれていますが、その素材(粘土)や焼成温度などで「土器」「陶器」「せっ器」「磁器」の4種類に分類されます。
「土器」は日本最古のやきものである縄文土器が代表的ですが、身近なところでは赤土の植木鉢がそれにあたります。「陶器」は「土もの」とも呼ばれ、粘土の種類や釉薬は多種多様であり、日本独特の土もの文化を形成しています。美濃焼、信楽焼や益子焼、萩焼など日本各地に多くの産地があります。
「せっ器」は陶器よりも高温で焼かれ、土ものでありながら堅く焼きしまったものを言います。備前焼がその代表です。
「磁器」は、白く透光性のあるものを言い、陶磁器の中ではもっとも高温で焼かれたもので、有田焼、砥部焼やノリタケなどの洋食器もこれにあたります。
陶磁器にはその装飾技法として、釉薬(うわぐすり)による変化に富んだ表現技法があります。これ以外に絵柄を絵付けする「絵付け技法」があります。
絵付け技法には「下絵付け」と「上絵付け」の二つの方法があり、「下絵付け」は、素焼きの素地に絵付けをし、その上から釉薬を施し焼成する方法で、釉薬の下に絵付けをすることから「下絵付け」と呼ばれます。

下絵付け
「上絵付け」は、釉薬を施して本焼きした後、その上から絵付けをし、800度程度で再焼成をして絵具(上絵具)を焼き付ける技法です
釉薬の上から絵付けすることから「上絵付け」と呼ばれます。
これら二つの技法にはそれぞれに特徴があり、それぞれ単独で表現する場合もあれば、組み合わせてより多彩な表現を追求することも可能です。
そこに「絵付け」独特の魅力が潜んでいると思います。

上絵付け
